保育士の定着度アップ
保育士の定着のために:福利厚生面
公立保育園は公務員であることから給与は安定しますが、割りに合わないと感じると定着しない事があるようです。その反面福利厚生がしっかりとした園が多く、バランスが取れている保育園ほど定着率が高いようです。産休や育休をとったり自分の生活が削れてしまうとモチベーションのダウンにつながってしまうため、きちんとリフレッシュできる環境を整えられることが重要になります。
保育士の定着のために:保育園の給与面
公立の保育園が一定の給与だとすると、私立の保育園は公立保育園よりも毎月の給与が高いところが多いため、公立と比べると給与が理由で離職する保育士は少ないです。
残業手当がない、保険やその他の手当を受け取れないという悩みは深刻に捉えられやすく。とくに地方の保育園は平均よりも給料が低く、1人で生きていくのも精一杯という額になることも珍しくありません。業界全体で考えると、依然として低賃金の状態が続いています。
役職によって昇給する制度もありますが、小規模の保育園、保育士が少ない保育園では役職にも就けず、昇給が期待できないこともあります。
保育士の定着のために:環境を考える
職場の雰囲気や人間関係は、働く上で非常に大切です。これが合わないと苦しい状態で耐えることになります。仕事の責任や多忙さなどがここに載ってくるとパンクしてしまうことが多いようです。職員の周りの環境を良くすること、意見などを溜め込まずに出せる環境は大切です。
保育園の離職率
実際の離職率はというと、2023年現在9.3%ほどと言われています。他業種の離職率は11%ほどあるのでデータ上、業態として離職率はあまり高くないと言えそうです。これには日々の仕事において子供に常に接していること、やりがいを感じやすいのが理由として上げられています。
なぜ定着しないのか
とは言うものの、定着しない人は確実に居ます。園としてはせっかく育ってきた人材が急にいなくなってしまうと困りますよね。「環境」「福利厚生」「給与」と園で気をつけることはできても実際にどのように感じるかは人それぞれの感じ方に依存してしまいます。その感じ方のコントロールができれば定着してくれる確率も上がるはずです。
求人におけるヒント:ギャップ
一番コントロールしやすいのは求人の時です。ギャップは良い方にも悪い方にも働きます。思っていたものと違う時、良い裏切り方をされれば印象がアップしたり、悪い裏切り方をされれば実際のものより悪く捉えられることもあります。
よく求人の案内を書面用の求人表で済ませる園も多いのですが、内情を伝えることで実際の現場の雰囲気を感じてもらうことができればギャップが減り、「期待していたものと違う」という悪いギャップが発生することを抑えることができます。企業がよく行う「求人専用のページ」は内情を伝える上では良いツールと言えるのではないでしょうか。
まとめ
定着率は入るときが第一ポイントになります。第一印象できちんと判断できる情報を出し、求職者も保育園もお互いによい状態で働くためにも、内部と合わせて外部への情報発信を考えてみると良いかもしれません。